特集●メンタルヘルスケア
(2004.7.3 StepU講座 楡木満生先生 講義より抜粋

自分がリラックスできる瞬間を。

メンタルヘルスの重要な意味は、健康な人がいかにストレス性の疾患にかからないようにするかということです。

メンタルヘルスという言葉を聞いたら、大概はストレス性の疾患が問題になると思ってください。

日常、私たちはストレスの原因を問題にしています。
「忙しさ」「不安」など、心理的に押し付けてくる力を「ストレッサー」と呼んでいます。
ストレス源といったら、わかりやすいでしょう。

日頃、私たちが感じるストレスの多くは、人間関係によるものです。
例えば「この上司、大嫌い」と思っていても、人前ではにこやかに接しなければいけないことがありますよね。
自分の中の状態と偽っている時、実は自分の感情を発散できずぐっとこらえている時には、大きなストレスがかかっています。

通常、このストレッサーの原因がある程度続きます。
ストレスを受けた時は、一旦、精神状態が下がり機能が低下します。
その次に、人はストレスのかかっているこの状態から「逃げなくては」と思います。
機能が回復し、適応性が高まり、体が活発に動きます。
ストレスのある状況から「逃げるか、戦うか」の準備が始まっているといえます。

心臓はドキドキしていますが、ストレスに備え、なにとか耐えていこうとすることが多いのです。
軽い刺激なら、ストレスは受けた方が人間は活性化されます。
ストレスは、軽く感じながら日常を送っているのがちょうど良いのです。

ストレッサーの中で葛藤の時期が続き、ストレスが一時的に溜まります。
しかし、真面目な人ほど「これくらい大丈夫」「よし、やってやろう」と頑張り過ぎてしまいます。
その結果、ある日突然、心理的にぷつっと切れた状態になってしまうのです。

ストレスを感じたら、適度に休みを組み入れるのが良いでしょう。
自分がリラックスする瞬間をつくることが大切です。

ストレスは、総合的に病気の原因になります。 症状がどこに出るかは、その人によって違います。 ストレスの結果、その人の体の一番弱いところに、ストレス反応の疾患が現れてきます。 思い当たることがある人は、その症状をストレス性と知って対策をすることが大切です。


※メンタルヘルス 
心身症系統のストレス性の疾患が問題になります。
精神的な疾患とは区別されます


※ストレス
ハンス・セリエ博士の「ストレス学説」(1936)により広がった言葉で、「緊張」の意味。物理的(暑さ・寒さ等)、化学的(薬害等)、生物学的(動物・バクテリア等)、社会的(人間関係等)なストレスがあります。
楡木満生 (にれぎ みつき)

Profile 医学博士・臨床心理士・
日本カウンセリング学会認定カウンセラー・
上級産業カウンセラー。
立正大学心理学部長・教授。
『あなたはいまどこで悩んでいる?
 −人生の階段の登り方』新書館など
著書多数。
当NPO法人理事
                          
ワンポイント・レッスン  ストレス反応
                   (『はあと』編集部)
●糖尿病 血糖値の検査をしましょう。130〜150以上になったら注意が必要です。カロリーを制限して血糖値の管理をしましょう。
●虚血性心疾患
   (タイプA)
職場で責任のある地位にいて、自分が先頭になって 部下を引っ張るタイプに多いです。真面目で几帳面な方に多く、自分で仕事をかかえこまないことが大切です。
●胃潰瘍・
十二指腸潰瘍
仕事のし過ぎなどで起きます。
●喫煙と肺がん

疲労がたまると、たばこをよく吸うようになります。(ストレスで他の嗜好品も変わってきます。コーヒー・アルコール・炭酸飲料などをよく飲むようになります)

●アルコール問題 疲労のための気晴らしのつもりが、そのうちアルコールを
とらないと落ち着かない依存症の状態になってきます。

  ※病気の写真を見せるなどマイナスの刺激より、
   程度を軽くしてプラスの刺激を与えるほうが効果的。
   断酒会など、依存症のメンバーが語り合い約束する
   方が効果的といわれます。
●うつ病 生活環境や習慣の変化でおこることがあります。
まずは、休むことが大切。身近な人を相手に、本人が感じていることをそのままに話をすることも、効果があります。
『はぁと』 vol.8 2004 秋号より


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