■傾聴とは?


 相手の話を真剣に聴くことありで、カウンセリングにはとても重要な技術です。

 しかし、誰もがあたりまえにできそうな“真剣に聴く”という行為が、実は意外に難しいのです。

 相手のためを思って相談にのったはずが、なぜか上手くいかない、あるいは、逆に相手を困らせてしまうこともあります。

 また、最初は親切心から相談にのっていても、途中でイライラしてしまって面倒くさいと感じてしまうことがあります。

 いったい、なぜ、そのようなことになってしまうのでしょうか?

 「相談にのる」=「相手の問題点を教えてあげる・解決方法をアドバイスしてあげる」ではないのです。

 適切なアドバイスは、問題解決への近道かも知れませんが、相手が悩んでいるときに、「○○が問題だよ!」とか、「○○すれば上手くいくよ!」などというアドバイス“だけ”をした場合…
相談者には…
  ・「そんなの分かっているけど、できないから困っているのに」
  ・「ちっとも話しを聴いてもらえずに“ああしろ!こうしろ!”ばかり言われた」
などと受け取られてしまうことがあります。

 そして、「相手を何とかしてあげたい」という気持ちが強ければ強いほど、アドバイスがうまく活かされない時に、「せっかくアドバイスしたのにどうして分からないんだ!」などと相手を批判したくなってしまうものです。
 
 カウンセリングでは、クライエント(来談者)の話を聴く時に、「何とかしてあげたい」という自分の気持ちではなく、クライエントの気持ちを最優先とします。

 クライエントの心を尊重し、相手の置かれている状況や立場を考えながら、感じていることなどをそのまま受け止めます。

 クライエントは、悩んでいることで自分に対して否定的な気持ちになっているのが普通です。その気持ちをそのまま受けとめることで、「本当に自分のことを分かってもらえた」という手応えや安心感を得られるものなのです。

 カウンセラーは、まずはクライエントの言うことをそのまま受け止め、それに対して心から理解を示し、クライエントが前向きに自分の問題に取り組むことができるようになったところで、クライエント自身が持っている解決策や周囲からの適切なアドバイスを活かせるように援助をしていくのです。

 「クライエント自身のために」という、あなたの真心を適切に表現する技術の基本、それがカウンセリングでの聴く技術=『傾聴』なのです。


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